原田マハ「本日は、お日柄もよく」を読んだ感想

原田マハの人気小説、「本日は、お日柄もよく」を読んだので感想を書きます。

あらすじ

お気楽なOL、二ノ宮こと葉は、密かに片思いしていた幼なじみ・今川厚志の結婚披露宴で、すばらしいスピーチに出会い、思わず感動、涙する。

伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。

衝撃を受けたこと葉は、久美に弟子入り、「言葉」の修行を始める。

成長したこと葉は、父の遺志を継いで初めて衆議院選に立つ、厚志の選挙を手伝うことになるが……!?

人と人とを結び合う言葉の限りない可能性をハートフルに描いた青春小説。

心に残った言葉

”あのひとの操る言葉は、ひとつひとつ、すべてに生命が宿っている。いきいき、きらきらして、まるで目に見えるみたいだ。あの人が魅力的だから言葉が輝いているのか、それとも、言葉が魅力的だからあのひとが輝いてみえるのか。”

素敵だ。”あのひと”も主人公”こと葉”もことばが素敵。そしてそれを産み出す原田マハの言葉が素敵なんだなあ。私もこんな風になりたい。

生まれ変わってもまたあなたのお母さんになりたい。今度はいっぱいお話をしましょうね。
泣いた。後悔しないくらいお母さんと話そうと思いました。
そしてまだ1年半しかお母さんをやっていない私も”生まれ変わってもまたあなたのお母さんになりたい”と心から思う。
 
愛されるスピーチライターの素質は、久美さんいわく「ジジ殺し」なんだそうだ。つまり、易しくわかりやすく語りかけることができるのが何よりのアドバンテージなのだと。それにどこの世界もお金や力を持っているのはおじさんだからね。
笑った。たしかにそうだ!と思いました。
 
困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙が止まっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。
この本の名言です。
辛いことがあった時、この言葉を思い出して、強く生きていきたいと思います。
 
いま、わかった。ようやく、わかった。どうしていままで、あの人に反発して、そして魅かれ続けたのか。私、あの人が好きなんだ。賢くて、強い。優しくて、潔い。そして、うんと大きい。
涙が溢れました。
嬉しいのと、よかったねと、ときめきと安心度感動と、もうとにかくいろいろで、わーっとなりました。
 

感想

また大好きな本が増えてしまいました。

読み終わった瞬間、もう一度最初から読みたくなります。

笑ったり、泣いたり、ドキドキしたり、ハラハラしたり。

悲しくなったりあったかくなったり、この1冊でいろいろな感情を楽しませてもらいました。

私も、言葉を操りたい。

語彙を増やして、本の感想をもっとうまく書きたい。

ふさわしい言葉で、自分の頭の中や感情を伝えられるようになりたい、と強く思った1冊でした。

夢中度★★★★★

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